
PIZZICATO FIVEのステージヴィジュアルなどにより注目を集め、以降グラフィックやモーショングラフィックを中心に、音楽、出版、プロダクト、インテリア、ファッション、ウェブなど多様な領域で活動を行う。
1993年の設立以来、常にデザイン業界の第一線で活躍するデザイン集団「GROOVISIONS」。
ワンクファミリーのデザイン・アートディレクションを手がける伊藤弘さんに、お話を伺いました。
PIZZICATO FIVEのステージヴィジュアルなどにより注目を集め、以降グラフィックやモーショングラフィックを中心に、音楽、出版、プロダクト、インテリア、ファッション、ウェブなど多様な領域で活動を行う。
GROOVISIONSは、1993年に京都で生まれたデザイン集団です。…と言っても当初は、デザイン事務所として構えたつもりはなく、音楽業界にいて、そのなかでヴィジュアル面のお手伝いをさせてもらっているという感覚でした。現在のようにデザイン全般のお仕事をするようになったのは、東京に出てきてからです。
インターネットが今ほど普及していない時代からデジタルでのデザイン作業を行なっていたので、平面でデザインするだけでなく、それを立体にしたり動かしたりなど、当時のいわゆる“グラフィックデザイナー”の仕事の領域を超えたチャレンジが早くから出来ていたのかなと思います。デジタルの進化とともに、自分たちが扱う領域も広げてこられた実感はありますね。
作家の手癖で作らないようには気をつけています。アイデアやコンセプトを第一に。それがしっかり立つように情報を整理して単純化していく。「足す」のではなく余計な要素を「削いでいく」というデザインプロセスは一貫していますね。たくさんの人に長く愛してもらえるようなものを作りたいと願っているので、新しくて華美で刺激的なものよりも、ベーシックで明るくて健康的なものを目指して作っています。
『どこに行くにも、何をするにも、これ1枚で。』という商品コンセプトから、人間の相棒、パートナーとして古くから愛されてきた「犬」に辿り着きました。銀行のカードは老若男女が使うものなので、可愛らしくも、子どもっぽくならないようにというのが一番気を使ったポイントですね。「黒」というカラーを選んだのもそういった理由からです。
それから、「犬らしさ」を出すのにもこだわりました。小型犬から大型犬、たくさんの犬種がいるなかで共通の「犬らしさ」って何だろう?と、調査・検証を重ねましたね。シンプルな造形だからこそ、ほんの少し角度や比率が違うだけで大きく印象が変わるんですよ。最終的には犬好きの人にもお墨付きをもらえて良かったです。
『ワンク meets 博多人形展』では、行員さんや地域の人たちに参加してもらえて、ワンクが“みんなのワンク”になっているのを感じられて良かったです。毎年恒例のカレンダーも、九州全土・四季折々のなかをワンクに旅させるのは、とてもやりがいがあって楽しいですね。